26歳という若さで自ら命を絶った童謡詩人、金子みすゞの生誕100周年にあたる4月11日、彼女の故郷である山口県長門市仙崎に記念館がオープンした。
金子みすゞ(1903〜1930)は本名を金子テルといい、二十歳の頃から詩(詞)を作るようになった。そしてペンネーム「金子みすゞ」で中央の色々な雑誌に投稿した作品が注目を浴び、その結果、西条八十にいたっては「若き童謡詩人の中の巨星」とまで高く評価されるようになった。
しかし彼女が25歳の時、夫であった宮本啓喜に詩や手紙を書くことをやめることを命じられる。それ以後、作品は発表されることはなかった。
彼女は生前に約90編の作品を発表したが、1980年代に入って研究者が512編の童謡が記された手帳を発見、これをきっかけにして何冊もの書籍が出版され、その短い人生を描いた映画が作られるなど再評価が始まった。
代表作に「お魚」「大漁」などがある。
「金子みすゞ記念館」では11日から13日まで「みすゞ生誕百年祭」を開催し、その業績を多角的に紹介している。
(写真は、みすゞの半生を描いた松たか子主演のドラマ=
DVD『明るいほうへ 明るいほうへ』)