かつぽれ .... 豊年齋梅坊主
かつぽれ
豊年齋梅坊主
◆カッポレカッポレヨイトサヨイナ
沖の暗いのに白帆が見ゆる
あれは紀の國
ヤレコノコレワイナ
アアアアア蜜柑船
「アア、蜜柑船
蜜柑船ヨオまアよ」
あれは紀の國
ヤレコノコレワイナ
アアアアア蜜柑船
◆沖ぢゃわしが事鴎と云ふが
隅田川では都鳥(形式前に同じ)
◆來るか來るかと濱へ出て見れば
濱の松風音ばかり
◆此處か何處よと船頭さんに聞けば
此處か屋島の壇の浦
◆おばば何處行く三升樽さげて
嫁の在所へ孫抱きに
◆玆は何處よと船頭さんにとへば
玆は明石の須磨の浦
◆今朝の入船數ある中に
思ふ御方は唯ひとり
◆稲荷新道鐡砲およし
みもち狸の腹づつみ
◆稲荷山から谷底見れば
アチヤと女郎衆が枕引き
◆今朝の寒さに見送る烏
霧が邪魔して招かれる
◆沖に見ゆるは肥後樣の船よ
紋は九つ九曜の星
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