府中市美術館(東京都)開催されている「
ショパン展 パリの
ショパンとその友人たち」は、「パリ・ポーランド歴史文芸協会」のコレクションをもとにしたもので、海外では初めて公開されるものが多数を占めている。その中には世界初公開となる
ショパンが恋人のジョルジュ・サンドへ送った手紙なども含まれ、このほか、歌曲「リトアニアの歌」の直筆譜、
ショパン自身の書き込みがある「スケルツォ ロ短調 Op.2」の初版譜など、ファンには興味つきない楽譜も展示されている。
今回の東京展の特別展示としては、オルレアン広場にあった
ショパンのサロンを復元したコーナーが設けられ、当時のプレイエル・ピアノ(1847年製)や調度品を見ることができる。また週末などには、このピアノを用いて実際にミニ・コンサートが開かれる(日程については美術館へ問合せてください)。
激動の時代に彗星のように登場した
ショパンが、その短い人生をどのように過ごしたかを知るには絶好の展覧会と言えるだろう。展示後半に置かれた彼の左手の石膏型を見て、「ピアノの詩人」と呼ばれた彼の指が、あまりにか細かったことに心を動かされる人も多いはずだ。
「
ショパン展 パリの
ショパンとその友人たち」
会場:府中市美術館・市民ギャラリー(tel:042-336-3371)
開催期間:4月13日(日)まで(月曜日休み)
観覧料:一般800円、学生600円、小学生以下無料
(楽譜=パリ・ポーランド歴史文芸協会蔵)
オルレアン広場にあったサロンの復元。
ショパンはこの場所に1842年から49年までの7年間暮らした(フランス・シャトール美術館の復元プロジェクト責任者、ジャン=イヴ・パットによる)
「スケルツォ ロ短調 Op.20」
(表紙=中心部と譜面 初版 1838年 シュレジンガー社、パリ)
「マズルカ 変イ長調」
(遺作 マリア・シマノフスカのアルバムに記載 自作譜 1834年)
「リトアニアの歌 Op.74-16」
(自筆譜 1831年)