みやはら・こういちろう。児童文学者、翻訳家。一八八二年〜一九四五年。鹿児島市生まれ。一九二〇年から「赤い鳥」へ多くの作品を残した人物。
十歳の頃に札幌に移り、英語、ドイツ語、フランス語、ロシア語などを習得した。ただし恵まれた環境にあったわけではなく、自らは耳を患い、父は早くに亡くなったために学歴は小学校だけで、語学の大半は独学だった。小樽新聞社に勤めたのち、一念発起して文筆家になるために東京へ向った。「中央公論」に載った「レクイエムに代へて」が小説家としてのデビュー作である。
北欧文学の紹介者としても知られ、ハムソンの「飢え」、ストリンドベリー「青書」、キルケゴール「憂愁の哲理」などの訳書がある。
≪Beats21 電子書籍≫
赤い鳥の本 『 龍宮の犬 』