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今度生まれたら ---- 北原白秋/中山晋平
大正6年(1917年)10月30日初演
芸術座『生ける屍』の劇中歌

今度生まれたら

作詞 北原白秋
作曲 中山晋平

 
「さすらひの唄」と同じく、戯曲「生ける屍」の劇中歌。酒場に集まったロマ(ジプシー)たちが歌い挙げるふざけた「 弔 (とむら)いの歌」で、これを耳にした死者が棺の中から踊り出す、という設定である。
 中山晋平は、明治期から受け継がれた軍楽隊系のメロディを活かし、北原白秋の死者をあざ笑うかのような痛烈な詞を書いている。


今度生まれたら
北原白秋
一、
  今度(こんど)生(うま)れたら驢馬(ろば)に乗(の)つておいで
  驢馬(ろば)はよいもの、市場(いちば)へつれて
  そこで燕麥(からすむぎ)しこたま貰(もら)つて
  かわい女子(おなご)と乗(の)つて歸(かえ)ろ
二、
  今度(こんど)生(うま)れたら金箱(かねばこ)もつておいで
  金(かね)はよいもの、呉服屋(ごふくや)を呼(よ)んで
  そこで緋繻子(ひじゅす)をどつさり買(か)つて
  かわい女子(おなご)と寢(ね)て暮(く)らそ。
三、
  今度(こんど)生(うま)れたら鵞鳥(がちょう)拘(だ)いておで
  鵞鳥(がちょう)はよいもの、香水屋(こうすいや)を呼(よ)んで
  そこで、卵(たまご)と品(しな)よく代(か)へて
  かわい女子(おなご)のおめかしに
四、
  今度(こんど)生(うま)れたら酒樽(さかだる)背負(せお)つておいで
  酒(さけ)はよいもの、たらふく飲(の)んで
  そこで、またまた卒倒(そっとう)して死(し)んで
  かわい女子(おなご)を置(お)きざりに



スコアグラファー・ライト
北原白秋
きたはら・はくしゅう
明治18年1月25日〜昭和17年11月2日
中山晋平
なかやま・しんぺい
明治20年3月22日〜昭和27年12月30日
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