大正８年（1919年）１月１日　東京有楽座で上演
芸術座『カルメン』の劇中歌

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　戯曲「カルメン」から。中山晋平独特のメランコリックなメロディが生きている。
　舞台では、公演中に自殺した松井須磨子が独唱した。歌詞は、メリメの「カルメン」における「ハバネラ」からアイデアを得ているとのことだ。

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一、
　　捕（とら）へて見（み）ればその手（て）から
　　小鳥（ことり）は空（そら）へ飛（と）んでゆく
　　泣（な）いても泣（な）いても泣（な）ききれぬ
　　可愛（かわ）いい可愛（かわ）い戀（こい）の鳥（とり）
二、
　　たづねさがせばよう見（み）えず
　　氣（き）にもかけねばすぐ見（み）えて
　　夜（よる）も日（ひ）も知（し）らず、氣儘鳥（きままどり）
　　來（き）たり往（い）んだり風（かぜ）の鳥（とり）
三、
　　捕（とら）えよとすれば飛（と）んでゆく
　　逃（に）げよとすれば飛（と）びすがり
　　好（す）いた惚（ほ）れたと追（お）つかける
　　翼（つばさ）火（ひ）の鳥（とり）、戀（こい）の鳥（とり）
四、
　　若（わか）しも翼（つばさ）を擦（す）り寄（よ）せて
　　離（はな）しやせぬぞとなつたなら
　　それこそ、あぶない魔法鳥（まほうどり）
　　戀（こい）ひしおそろし、戀（こい）の鳥（とり）

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楽譜 歌詞 Ａ４縦 １頁

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〈流行歌-楽譜〉
昭和六年発行『世界音楽全集１９「流行歌曲集」』

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