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えんどうの花 ---- 金城栄治/宮良長包
大正13年6月(1924年)


えんどうの花


作詞 金城栄治
作曲 宮良長包



 メロディ・ラインからは、これが沖縄で最も親しまれている郷土の歌とは想像がつかないだろう。しかし、ウチナーンチュ(沖縄の人)が選ぶ沖縄の歌としては、必ずといっていいほどベスト10内に入る人気曲である。
 作詞の金城栄治は、これまで経歴がほとんど知られていなかったが、沖縄本島北部の天底(あめそこ)小学校や稲嶺小学校(現・真喜屋小)で教鞭を取った人物であり、この詞を書いたのは大正13年、彼が塩屋小学校に赴任していた当時の作品であることがわかった。2003年は、彼の生誕100周年にあたる。
 作曲の宮良長包(みやら・ちょうほう)は、石垣島出身の教育者であり、現代沖縄歌謡を語る時に欠かすことのできない人物。「(新)安里屋ユンタ」「なんた浜」「汗水(あしみじ)節」などを作った。


えんどうの花
一、
  えんどうのはなの ころ
  おさなときを おも
  うち軒端のきばに をくって
  がたかえった あのつばめ
ニ、
  えんどうのはなの ころ
  つめたいかぜが ふきました
  いもうとおぶって がた
  いちごりに ったやま
三、
  今朝けさはつめたい かぜ
  つばめが一羽いちわ んでいる
  えんどうのはたけは さむけれど
  わたしゃ一人ひとりで かえりましょう
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