こんな世の中だからこそ、子どもたちに子守唄を・・・。
『江戸の子守唄』『五木の子守唄』・・・、北にも南にも田舎にも都会にも、子守唄はある。そして、人間の数だけ子守唄がある。そのひとつひとつに、秘めたる裏面史があり、物語が深く眠っている。全国の子守唄を足で集めた本書は、どのページからも、母の心の唄が聴こえてくる。
郷里も先祖も私たちのDNAも飲み込んでうたい継がれてきた子守唄を、著者は日本全国に訪ねてまとめあげた。「子守唄は、母の唄です。こんな殺伐とした時代だからこそ、子守唄をうたってほしい」
読む者の心に懐かしさと安らぎを生み、命の尊さを再認識させる、温もりの一冊──。