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春のやよい ---- 慈鎮和尚/作曲者未詳
明治14年(1881年)11月24日 発行
『 小学唱歌集 初編』
春のやよい
作曲者未詳
春のやよい
慈鎮和尚
一、
春のやよいの あけぼのに
四方の 山べを 見わたせば
花盛りかも しら 雲の
かからぬ 峰こそ なかりけれ
二、
花たちばなも 匂うなり
軒のあやめも 薫るなり
夕暮さまの さみだれに
山ほととぎす 名乗るなり
三、
秋の 初めに なりぬれば
ことしも 半ばは 過ぎにけり
わがよ 更けゆく 月影の
かたぶく 見るこそ あわれなれ
四、
冬の 夜寒の 朝ぼらけ
ちぎりし 山路は 雪ふかし
心のあとは つかねども
思いやるこそ あわれなれ
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