CD『竹田の子守唄 ふるさとからのうたごえ』
価格:¥1,500(税込)
いわゆる「放送禁止歌」の代表的1作として知られる「竹田の子守唄」。
その理由は部落差別、すなわちこの歌のルーツが被差別部落であったことと関係が深い。
「竹田の子守唄」のバックグラウンドについては、藤田正による著作『竹田の子守唄 名曲に隠された真実』に詳しいが、今回、地元(京都市伏見区)の女性たちが歌った、もともとの「竹田の子守唄」がCDとして発売されることになった。
部落解放同盟改進支部女性部によるこのCD、地元の素晴らしい遺産を後世にまで残そうという意図のもとに、多くのバックアップを得て録音が終了した。
例えば歌唱指導は、日本ゴスペル界のトップをゆく亀渕友香(VOJA)が担当し、彼女はほぼ手弁当でアメリカから竹田に駆けつけた。
ボーナス・トラック「TAKEDA LULLABY」は、古謝美佐子、ネーネーズ、河内家菊水丸などの音楽監督・プロデューサーとして知られる佐原一哉が、女性たちのバックをつける。女性たちのコーラスの「凄味」、強いメッセージ性、そしてそれを熱く温かくバックアップするこのコラボレイションの妙は、従来の子守唄のイメージを根本から覆すものだ。
収録されているのは、「竹田の子守唄(元唄)」「竹田こいこい節」「竹田長持唄」「竹田の子守唄(元唄)the original tape」、そしてボーナス・トラックとしての「TAKEDA LULLABY」(元唄をベースにしたもの)という計5曲。
トラック3の<the original tape>とは、ムラに残された古老の貴重なテープを収録したもので、これ以上に古いオリジナル・テイクは存在しない。
録音は、ビクターのJVCシリーズの名作を録音してきた今泉徳人(いまいずみ・なると)が担当。
歌によって差別を克服しようという改進支部女性部の願いに応えるべく、熱いセッションが繰り広げられた。