<著者紹介>
きくち・かん。本名は菊池寛(きくち・ひろし)。香川県高松の生まれ。小説家、劇作家、ジャーナリスト。代表作に『父帰る』、『忠直卿行状記』、 『恩讐の彼方に』、 『真珠夫人』などがある。大映初代社長や報知新聞客員を務め、文藝春秋社を創設した。
明治21年(1888年)12月26日生−昭和23年(1948年)3月6日没
<作品データ>
「恩讐の彼方に」
初出:1919年(大正8年)1月 「中央公論」に掲載。
作品について:主殺しの大罪を犯した市九郎は、出家し諸国遍歴のおり絶壁をくりぬいてトンネルを作る決心をする。一方、主を殺された遺児が敵討ちのためこの地を訪れる。