<著者紹介>
きくち・かん。本名は菊池寛(きくち・ひろし)。香川県高松の生まれ。小説家、劇作家、ジャーナリスト。代表作に『父帰る』、『忠直卿行状記』、 『恩讐の彼方に』、 『真珠夫人』などがある。大映初代社長や報知新聞客員を務め、文藝春秋社を創設した。
明治21年(1888年)12月26日生−昭和23年(1948年)3月6日没
<作品データ>
「藤十郎の恋」
初出:1919(大正8)年4月 「大阪毎日新聞」に掲載。
作品について:関西一との評判を得ていた歌舞伎役者・坂田藤十郎が不倫の役を演じることになった。経験のない藤十郎は役作りのためお梶という人妻に近づく。