競漕の歌 ---- 作詞作曲 上真行
競漕の歌
上真行
一、
いまをさかりの 花の 時
うらゝの 天気こゝちよや。
いざやゆかん 隅田河に。
はれの 競漕はれの 競漕。
まけてはならぬぞ
みな、みな、みな、みな、みな、 励め。
二、
わが 目はわれの 舟にのみ
そゝぎてよそを 見るなかれ。
いざやこげよ 楫を 揃え
負けず 漕げ 負けず 漕げ。
ちからのかぎりを
こげこげ、こげこげ、こげ 小舟。
三、
あひての 舟はおくれたり。
われらの 舟ははや 着きぬ。
けふもかれらはまたも 負ぞ。
腕のよわさ 腕のよわさ。
さんどにいちどは
なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ 勝たぬ。
四、
數万の 見物てをうちて
喝采くがにみちわたる。
けふの 勝はわれらの 手柄
ここちよやここちよや。
勝旗かつぎて
いざ、いざ、いざ、いざ、いざいなん。
|
|