卒業の歌 ---- 文部省唱歌
卒業の歌
文部省唱歌
一、
うれし、うれしや、うれしやな。
人の 子どもの、おしなべて
ふむを 御國のおきてなる、
學の 道の 六年をば 卒へし 今日こそうれしけれ。
柳櫻の 春にほふ、
錦をそへて 野も、 山も。
二、
うれし、うれしや、うれしやな。
いろはのいをもわきまへぬ
身のいつしかに 積得たる、
西も、 東も 知らざりし 身のいつしかに 分得たる、
世の 人並の 文字の 數、
世の 人並の 道の 筋。
三、
うれし、うれしや、うれしやな。
六年の 月日、 手を 取りて
教へ 給ひし 師の 君の
導なくば、いかで 我が 心に 開く、 智は、 徳は。
思へばうれし、 師の 情、
思へばうれし、 師の 恵。
四、
うれし、うれしや、うれしやな。
師の 賜の 智を、 徳を、
かぢに、しをりに、 世の 海を
わたりて 行かん、なほ 高き 學の 高嶺よぢて 見ん。
師の 君さらば、 健かに、
我が 友さらば、 健かに。
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