『尋常小学読本唱歌』が発刊される。この本は、それまでの唱歌の考え方と異なり、文部省が歌の著作権を原則的に有するとし、歌は委員会の討議にかけられ完成していった。結果、特定の作者名は記載されることはなく、しだいに学校で教えられる歌は「文部省唱歌」と呼ばれるようになった。
また同年は「日韓併合」の年でもあり、この時代、日本が朝鮮半島への侵略したことで、言語はもとより音楽教育も日本化が進み、日本の唱歌が半島の音楽文化に相当な影響を与えることになる。
尋 常 小 學
讀 本 唱 歌
文部省
明治43年(1910年)7月発行