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民謡集『別後』「お春娘」 野口雨情
大正10年(1921年)2月発行
民謡集『別後』より
お春娘
一
お春娘は
麦 刈りしてる
足のかかとに
「どうだ」と聞いた
親の 親父も
天井面してる
日和駒下駄は
ぽっこぽっこだ
二
朧月夜は
ぼんやりしてる
お春娘も
ぼんやりしてる
風の吹く夜は
風呂場に来てた
切れて 了へば
つンけつンけだ
三
お春娘は
蒟蒻玉見てる
真の 闇夜は
下半月だ
お春娘も
下半月だ
続く 闇夜は
とんけとんけだ
四
お春娘は
「やだよ」とゆふた
「ほんに さうか」と
窓から見てた
雨の降るのに
甚句で通る
蛇の 目傘は
すんなすんなだ
五
早い月日だ
もう十八だ
可愛男も
持つ 齢頃だ
お春娘は
出て空見てる
男空から
降つて来よか
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民謡集『別後』 野口雨情著 |
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