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民謡集『雨情民謡百篇』「風の音」 野口雨情
大正13年(1924年)7月発行
民謡集『雨情民謡百篇』より
風の音
一
裏戸 覗きやる
口笛ヤ吹きやる
わたしや気が気ぢや
ゐられない
逢へる身ならば
逢ひにも出よが
元のわたしの
身ではない
二
戸縁叩きやる
小声ぢや呼びやる
とても気が気ぢや
ゐられない
空の星でも
縁なきや流る
薄い縁だと
おぼしやんせ
三
石は投げしやる
雨戸にやあたる
もうも気が気ぢや
ゐられない
この家去れとて
石投げしやるか
石に言はせに
きやしやるか
四
去つちやくれろと
石投ぎやしない
風の音だと
思やしやれ
風の音だと
よく言ふてくれた
窓にもたれて
泣いたぞえ
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民謡集『雨情民謡百篇』 野口雨情著 |
民謡集『雨情民謡百篇』
大正13年(1924年)7月発行
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