大正10年8月10日(1921年)
『「赤い鳥」童謡 第五集』
仔馬の道くさ
成田為三がドイツ留学のため日本を離れ、代わって登場したのが草川信だった。
草川は、弘田龍太郎にピアノを成田に作曲を習い、成田に代わって白秋の詞にメロディを付ける担当となった。
「仔馬の道くさ」は、
「夢の小函」などと共に白秋・草川コンビのスタートとなる1曲。成田とは約2ヶ月しか生まれが変わらないものの、その作風には大きな違いが見られるのが興味深い。ただ「仔馬の道くさ」には、ヨーロッパ・クラシック音楽の素養を活かしながらも、独特の「遊び心」を発揮するまでには至っていない(
「跳ね橋」などを参照)。