冬景色 ---- 文部省唱歌
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飛沫氷(しぶきごおり)【猪苗代湖】 |
大正2年(1913年)
『 尋常小学唱歌 第五学年用』
冬景色
かつての日本の風景を描く。1番目が水辺の朝、2番目が田園の昼、3番目が夕べの里と、それぞれを格調たかい言葉でうたい表わしている。1913(大正2)年、『尋常小学唱歌(五)』に発表。
冬景色
文部省唱歌
一、
さ 霧消ゆる 湊江の
舟に 白し、 朝の 霜。
ただ 水鳥の 聲はして、
いまだ 覺めず、 岸の 家。
二、
烏鳴きて 木に 高く、
人は 畑に 麥を 踏む。
げに 小春日ののどけしや。
かへり 咲の 花も 見ゆ。
三、
嵐吹きて 雲は 落ち、
時雨降りて 日は 暮れぬ。
若し 燈の 漏れ 來ずば、
それと 分かじ、 野邊の 里。
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